【お役立ち】家庭で血圧測定を習慣化してみませんか?
今回は、家庭での血圧測定の重要性についてご紹介致します。
※高血圧に関する細かい知識は、下記ページでご紹介しています。
高血圧についての記事はコチラ >
家庭血圧の重要性
家庭血圧とは、家庭で測定した血圧のことです。病院という特殊な環境で、たまにしか測らない血圧(診察室血圧)よりも、普段の環境で毎日測定できる家庭血圧の方が、身体の状態をよく反映し、治療効果も正確に評価できることが知られています。
また、自分の血圧を測り、知ることで、健康への意識や治療の積極性が高まり、治療効果が改善するとの研究結果も報告されています。
家庭血圧を測ることで、次のような高血圧のタイプを見つけることができます。
- 白衣高血圧
診察室血圧は高いが(最高血圧が 140 mmHg 以上、または最低血圧が 90 mmHg 以上)、家庭血圧が正常(最高血圧が 135 mmHg未満、かつ最低血圧が 85 mmHg 未満)の状態をいいます。普段の血圧が正常なため、すぐに治療を始める必要はありません。
ただし、高血圧になりやすいという研究報告もあり、家庭血圧を定期的に測ってチェックすることが大切です。
- 仮面高血圧
家庭血圧(普段の血圧)が高いのに、診察室血圧が正常なケースです。
すぐに治療を検討する必要がありますが、普段の高血圧が医師に分からないため、治療が遅れて重症化につながりやすい、危険なタイプとされます。
家庭血圧の測定は、この危険な状態の発見を助け、早期の診療につなげます。
- 持続性高血圧
診察室血圧と家庭血圧の両方とも高いケースです。確実な高血圧であり、仮面高血圧と同じく、治療対象になります。
- 早朝高血圧
起床時の血圧が高い状態をいいます。 診察室血圧では検出できないため、仮面高血圧の一種とされます。
脳卒中や心筋梗塞、突然死などは午前中に多いですが、その原因の一つが早朝高血圧と考えられています。
★ 高血圧の疑いがあって受診するときは、家庭で測定した血圧の記録があれば、医師の診断の参考になります。
高血圧が起こす恐ろしい病気
高血圧は動脈硬化を起こして動脈をいため、脳卒中や心臓病、腎臓病などの命にかかわる病気のもととなります。また、糖尿病や認知症の発症・進行にも高血圧が関係することが知られています。
- 脳血管疾患
脳の血管が動脈硬化でもろくなり破れて出血を起こす脳出血や、脳の血管が詰まって脳の細胞が死んでしまう脳梗塞が起こりやすくなります。
- 心臓病
心臓を動かす筋肉(心筋)に通じる動脈が動脈硬化になると、胸痛を起こす狭心症や、心筋が死んでしまう心筋梗塞を起こします。また、高血圧は、心臓が血液を送り出す妨げとなり、心不全の原因にもなります。
- 腎臓病
腎臓の血管がいたむと、老廃物や過剰な塩分を排泄できなくなります。それが、さらに血圧を高めるという、悪循環におちいります。重症化すると人工透析が必要になります。
このように、家庭血圧を測ることは、病気の予防や治療に大きな意義があります。
ぜひ、家庭血圧を測る習慣を、生活に取り入れましょう。