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こんにちは
福岡県の北九州にある、漢方相談専門店の漢方つむぎ堂です。
桜の開花・満開予想が出ましたね。
ピンク色きれいな花を咲かせ、人々に春を感じさせてくれる桜ですが、実は漢方にも用いられていることはご存じですか？今回は、桜を用いた生薬「桜皮(オウヒ)」のご紹介です。

桜を用いた漢方

中国から日本に伝わったものでなく、日本育ちの生薬である桜皮はヤマザクラの周皮を除いた樹皮を用います。
実はこの桜皮、現在でも中国ではあまり用いられず、日本で独自に使用されている生薬です。
古くから民間療法としてさまざまな応用がされ、蕁麻疹や腫れ物などの皮膚病の治療、解熱、止咳、収斂薬として知られていました。桜皮を黒焼きにしてから粉にして飲むことでしゃっくりに使われたという記録もあります。
現在もよく用いられる処方にも配合されています。
江戸時代に世界で初めて全身麻酔による乳がん手術を成功させたことで有名な華岡 青洲(はなおか せいしゅう)という方をご存じでしょうか？
この方が、日本において荊防敗毒散(けいぼうはいどくさん)という処方をもとにして、
桜皮を配合した「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」を考案し、よく用いたと言われています。
十味敗毒湯の中で、桜皮は主に、清熱(熱を冷ます)と排膿（うみを体外に出す）・解毒の役割を持っており、10種の生薬（十味）を組み合わせて皮膚の毒素を取り除く（敗毒）ということが名前の由来といわれています。
お花見の際、桜の木を見た時のちょっとした豆知識として、ぜひ思い出してみてください。

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