冬の養生
冬養生の詳細
暦の上での冬は立冬(11月上旬)~立春(2月上旬)までの約3か月を指します。
漢方的に冬は寒さから身を守るために生命力を体の奥に蓄えておく季節と言われます。
身体はエネルギーの流れを内向きにして無駄な消費を抑え「気」(エネルギー)をため込もうとします。この時期に夏と同じような生活を送っていると「気」の向きが外向きになってしまい、溜めるべきエネルギーが発散され、寒さに熱を奪われ力を消耗してしまいます。
冬は漢方的に、ホルモンバランスや老化をつかさどる「腎」の働きが弱くなりやすい季節です。腎には風邪などから身体を守る力も蓄えられていますし、身体を温める働きもありますので、冬の時期は腎をいたわりましょう。
汗をたくさんかくような過度な運動は腎を消耗すると言われています。汗をかきすぎて腎を損傷しないよう、ストレッチや軽いウォーキングなど、ほどほどの運動で身体を温めることがおすすめです。
また、冬は寒さで夏よりもエネルギーを多く使うため、他の季節よりも少し早めに眠り、朝は日が出てから起きるといいでしょう。ただし長ければいいというものでもないので、十分に休息できたという感覚を大切にし、自分にあった睡眠時間を見つけられて下さいね。
黒い食材は腎を養うとされていますので、黒ゴマ・黒きくらげ・こんぶ・黒米・黒豆・ナッツ類・高麗人参・やまいも等がお勧めです。
また、エネルギーを補充して身体を温めてくれる、人参・大根・いもなどの根菜類、米や麦、生姜・ニンニク・にら・ねぎ・かぼちゃなどもお勧めです。
寒さによって血の巡りが悪くなっているので少量の辛味を入れ血の巡りをよくしましょう。汗を大量にかくほどに辛味の強いものは身体の熱をうばい、逆に冷やしてしまうので注意が必要です。また、塩辛いものの取りすぎは腎を乱してしまいますので気を付けられて下さい。
外側からのケアとしては腎のつぼがある足首、腰回りを中心に下半身に寒さが入り込まない工夫をしていきましょう。
中国には「冬至養生(とうちようじょう)」冬を利用して養生するという言葉もあるそうです。蓄えの季節である冬の時期にパワーを十分に補充して、始まりの季節である春からの1年を乗り切れる身体を今の季節から整えていきましょう!
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