生薬と養生の豆知識


「春」は目覚める季節

草花や冬眠していた動物たちも目覚め、生命の力を感じる季節。厳しい冬の終わりを感じ、気分が明るくなりますが、同時に花粉症・のぼせ・めまい・気持ちが安定しない・・・など、不調を感じやすい季節でもあります。

東洋医学では、立春からの数か月を「発生」という意味の「発陳(はっちん)」と呼びます。
冬は陰のエネルギーにより身体の内側に向かって充実をはかろうとしますが、立春の頃には陰から陽へ、「満たす」から「発散」に転化し、身体は内側から動きだし、その機能を活性化させます。
新しい命が芽吹き、大自然が装いを新たにする春。春の陽気が盛んになるにつれ、私たちの身体の中でも新陳代謝が活発になり、エネルギーの消費量も増加します。冬に蓄えた物をいよいよ使い始めることになります。発散させやすい季節に合わせ、ダイエットを始めるのにもってこいの季節です。

春は、良くも悪くも目覚める季節。強い風が吹き荒れ、動植物も目覚め始めるように私たちの身体も身体的・肉体的に不安定な状態になりやすい季節です。
東洋医学では、春は「肝」に影響が出やすい季節とされています。
「肝」の働きは、西洋医学でいう本来の肝臓の働きの他に、自律神経、目や筋肉、感情や情緒中枢のコントロール機能まで、システム的な部分をいいます。
肝の気は上昇する性質をもっていますが、春の陽気に刺激され肝気がのぼり過ぎる事があります。そうすると頭痛・のぼせ・めまい・不眠・便秘・肌荒れ・情緒不安定などの症状に繋がります。不調を感じたら、呼吸が浅くなっていることも多いので意識して深くしてみる事もお勧めです。

お勧めの養生:呼吸法

  1. 10~15秒かけ身体の中の悪いものを出すイメージで、息をゆっくりと吐く。
  2. 息を吐き切ったら、おしりをきゅっとしめる
  3. 自然の中の良いものを吸うイメージで息を吸う

20回ほど繰り返すと、ストレス発散しやすくなり自律神経を調整してくれるそうです。

花冷え(桜の花が咲くころ、陽気が安定せず一時的に寒くなること)や三寒四温(初春に3日ほど寒い日が続いた後、4日ほど暖かい日が続くのを交互に繰り替えすこと・冬の季語らしいですが・・・)という言葉もあるほど、春は気温も安定しない季節といえます。心も身体も大きくバランスを崩してしまわないよう、食事・運動・呼吸法を偏ることなく取り入れ、揺らぎやすい春を心地よく過ごせるよう、しっかり整えていきましょう。

漢方つむぎ堂の漢方相談について

巷にはたくさんの健康法が溢れています。
水分1日2ℓ、ロカボ、岩盤浴、バナナダイエット、スムージー、生食主義、熱めのお風呂に入るなど、数えきれない程存在します。

テレビや本で紹介されていたものであっても
水分をため込む体質の方が1日に2ℓの水分を摂ると、逆に調子を崩しますし
バナナは身体を冷やすので、寒がりの方や低体温の方にはあまりお勧めできません。
本当に合った健康法を知る為には、まず自分の体質を把握することが大切です。

漢方つむぎ堂では、ただお薬をお選びするだけではなく
お客様のお悩みと体質に合わせた漢方薬や食事、運動などの養生のご提案をさせて頂いております。
また、漢方のご相談だけではなく、簡単な体質チェックも行っておりますので
まずはご自分の身体に少しだけ向き合ってみられませんか?

体質チェックは、10分程度でどなたでも行う事が出来ます。
ご予約の方が優先となりますので、事前のご予約をお待ちしております。



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